フェーズごとの戦略的アドバイス(準備〜テーマ・ゴール)

 準 備

目的:先生方、学校全体のコンセンサス     地域や役所との連携準備・ほか

  ・子ども達に「災害・防災」を総合の題材にすることを伝える。

  ・子ども達は、それを受け止め、「災害・防災」について意識し、自分でそれを考えたり、家族と話したり、新聞やニュースを気にとめたりして段々、知識や見方を広げる。

重要:無意識から意識化----これ大事!

活動:災害の体験談、専門家の話を聞くなど、イメージやモチベーションが湧くような場面を意図的に入れる。

 プロジェクト学習の題材が「災害」であることを子ども達に伝える。子ども達は、ふだんはそれほど意識していない「災害」というものを意識することにより、いろいろ気づくようになる。身近な人や専門家、体験者などから「災害」について話し伺うことで、災害に対し、多面的、多角的なものの見方ができるようになる。その怖さ、リアリティーが「災害に対し、このままじゃいけない。何かできることしなくちゃ!」という意欲となる。特に神戸の大震災で長期間ボランティアの指南役として活躍された方がおっしゃった「"公"が助けに来てくれるころには多くの方が亡くなっていた。生きるか、死ぬかという、その瀬戸際のときには、まずは自助か共助なんだ。自分の命は自分で守ろう、友だち同士助け合えるようにしよう。」の話しが子どもの心に強い動機付けとなった。

実践のコツ:この「準備」の期間を十分とって徐々に災害に対する意識をもっていく。題材に対する知識が増え、感性が立ち上がり、関心や問題意識が湧きテーマとなっていく。一人ひとりが問題意識を持たなければ、意志ある学びは成立しない、だからここが肝心!プロジェクト学習の成功はこの準備に掛かっている。

 テーマとゴール

目的:プロジェクトに不可欠なテーマとゴールを決める

活動:話し合い・チームづくり
 プロジェクトのテーマとゴールを子ども達と話し合いながら決定する。大津小学校の子どもたちの中に強く記憶にあるのは、4年前の恐ろしい大雨の体験であり。また彼らが40歳になる間に40%という高い確率で南海地震が来る可能性があるというリアリティだ。

 結果的に『大津を災害に強い町にしい』がテーマとなった。自分たちだけが、助かればいいのではなく、みんなも助かって欲しい、だから「防災ハンドブック」を作って広めよう!。これが目指すゴール。

実践のコツ:よりリアルなイメージがいかにもてるか!

 プロジェクト学習成功の秘訣は、明確なテーマとゴールの存在。

 プロジェクト全体のテーマは「現実的」で「志」を感じるものがいい。防災力が一番発揮されるのは、災害が実際に起きたときだ。しかし災害は起きたそのときが勝負でありそれは日常的なものではない。環境や地域という題材とは違いその知識やスキルが役立つチャンスはそう起こらない、ゆえに学習意欲の継続がむずかしい、しかしプロジェクト学習では、明確なゴールへ向かうことで、意欲の減衰をふせぐことができるばかりか、使命感をもって意欲的に継続することができる。

 プロジェクト学習の成功の秘訣は、「現実」との対座に掛かっています。「現実」は、ずっとふわりと過ごしきる訳にはいきません。純粋培養、危険ゼロ、誰かに守られ、何かを与えられるだけ・・・で一生すごせる人も現実もないのです。 この時代、この社会、この地に生きる力が子ども達に必要です。ここに生きるためには、ここにまっすぐ対座するパワーが必要なのです。いま、いままでにはない、新しい力が本当にいるのです。今日の子ども達に、私たちはこの力をつけているといえるでしょうか。     ゜・。・☆゜・。

 未来は、若者たちのまっすぐな考えに掛かっています。 そして、すてきなことに、子ども達、若者たちは、誰かの役に立つことへ本能的なミッションをもっています。人はみな、誰かを喜ばすこと、世の中の役に立つこと・・・愛・・を自ら与えることが大好きなのです。

<未来教育プロジェクト学習>は、子ども達の愛と知を育みます。

<未来教育プロジェクト学習>は、彼らの胸にビジョン、ミッション、ゴールを宿します。それは、夢を叶える力となり、彼らの人生をきっと高いものにするでしょう。

   未来をよくする力を、今日の子どもたちへ!

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