21世紀を生きる心
     未来教育/メディアリテラシー


              鈴木 敏恵  
             未来教育デザイナ-/千葉大学教育学部講師
             http://www02.so-net.ne.jp/~s-toshie/


未来教育は、「意志」!
あふれる「情報」、揺らぐ「伝承」、ひとつでない「価値観」...どんな時代を生きるのか、今日の子ども達。かれらにどんな力が必要か。私たちはいま真剣に考え、知恵を合わせ、本気で向かい、勇気をもって遂行する時に来ている。21世紀に必要な力…それは、知識量でも紙の問題を解ける力でもなく、しばしば言われる問題解決力でも、表現力でもスキルでもなく、それは コミュニケーション力でさえなく…。
 21世紀に必要な力、それは未来へ向かう「意志」。自分の「意志」をもって生きる覚悟!、それを私はかれらに授けたい。
それは誰かに与えられるものでも、教わるものでもない。それはもともとこの世に生を受けたすべての人間の奥底に宿っているものだ。私はその記憶を呼び覚ます火種となりたい。小さな炎としてのエナジーを私はかれらに全身全霊で継ぎたい。

21世紀を生きる子ども達。情報を自分の考えで判断し、 情報を自分の心で見極め、情報を自分の意志で伝える感性をもってくれたら...そう願う。もちろん完璧じゃなくていい、でも情報に流されず、情報に飲まれず、自分の意志を持ち生きて行くことができたら、かれらの未来に訪れるかもしれない闇や悪に揺らぐ瞬間があっても、きっときっと帰ってきてくれるはずだ。


情報を見きわめる「心」
 自分の「意志」と「考え」をもって生きてほしい。悪いことは悪い、出来ないことは出来ない、自分の心が命じないことはしない、しちゃいけないんだ、この決意はきっと生きて行く上で確かな力にも、よりどころにもなってくれるだろう。戦争・あやまった選択...動きだしたらもう誰にも止めることはできない、大切なのは普段なんだ、小さな予兆の時に、冷静に気づくことなんだ。そして自分の考えを持ち、勇気を出して「それは良くないことだ、そんなことしちゃいけない。人間の価値はみんな同じなんだ。」そう言えることなんだ。

インターネット、テレビ、雑誌、新聞・・・そのすべてが正しいなんてことはない。 インターネット、テレビ、雑誌、新聞・・・そのすべてが間違えているということもない。あふれる情報社会が21世紀だ 、だから「情報を見きわめる力」、なによりそれこそを今日の子ども達の心深くに宿したい。

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 21世紀の幕が開く、さあ「未来教育」のスタートだ!
 本当の情報教育…「メディアリテラシー」。
 私は、すべてをここに賭けようとおもっている。

                           2001.2.26