◆ 「プロジェクト&ポートフォリオ」要約編  ◆

                                 鈴木敏恵 未来教育デザイナ-/一級建築士
                                   http://www02.so-net.ne.jp/~s-toshie/


 ポートフォリオが先にあることはない。評価から始まる評価の研究もあり得ない。
 明確な「総合的な学習/プロジェクト学習」の全体構想があり、始めて「ポートフォリオ」は存在し得、そこに効果を発揮する。 「評価」や「再構築」には、その「元」となる学習や活動が存在し、そのプロセスすべてが「一元化されたもの=ファイル」が要る。これを「元ポートフォリオ」と呼ぶ。「元ポートフォリオ」を再構築したものが「凝縮ポートフォリオ」だ。もちろんどちらも子供自身が作ることはいうまでもない。「元ポートフォリオ」からは、その子の学習プロセスや「成長や理解の度合い」などを見ることができる。「凝縮ポートフォリオ」からは、その子の身についた「力やセンス」などを見出すことができる。
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■総合的学習「プロジェクト学習・モデル設計」
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◆「総合的学習」の秘訣
 総合的学習は、「フェーズ」展開を明確に行うのが秘訣だ。

フロー例

フェーズ1--テーマ・立案
  ↓
フェーズ2--情報リサーチ
  ↓
フェーズ3--計画・創造
  ↓
フェーズ4--制作・公開
  ↓
フェーズ5--成果・評価

----成功ポイント---

*「ゴール=社会ニーズ」
*「役割分担/ミッション」
*「情報共有/思考共有」

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◆フェーズごとの「目標・成果・評価」

 フェーズごとの「成果」をきっちり出し、それを次のフェーズへ持っていく。ここが基本。そのために必要なのがフィードバック。ゴールと成果と照らし合わせ評価し次のフェーズへ向かう。これらのすべてをポートフォリオに入る。

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◆ポートフォリオの中身
[ a. テーマ とその理由 ]
[ b. 成果達成目標 ]
[ c. 自己成長目標 ]
[ d. コンセプト] 
[ e. アクションプラン ] 
[ f. タイムプラン ] 
[ g. 調べ学習の成果 ] 
[ h. 写真・スケッチ ] 
[ i . 仮説・検証・考察 ] 
[ k. 打ち合わせ記録 ]
[ l . 自己評価/チーム評価 ]
----成功ポイント---
*「時系列」ですべて入る
*「確かな情報」だけ入る
*「考察/思考」が見える
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◆「再構築」で重要な力

 ポートフォリオは、学習プロセスや成長を見出せるものではあるが、その存在価値を発揮し、子供を成長させるのは、ポートフォリオを「再構築」する行為だ 「元ポートフォリオ」を再構築し「凝縮ポートフォリオ」にする時、学習者はいま時代が求める重要な力を得ることができる。
(『ポートフォリオで評価革命』学事出版 参照)

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★ポートフォリオ実践の 問題点と解決法

「情報収集」と「判断」を同時にしてはいけない。これは「再構築」の鉄則でありセオリーだ。しかし現在多くのポートフォリオ実践は、このふたつが混然としている。
これでは、ポートフォリオ導入の価値は発揮されない。ここを解決する手法が「元ポートフォリオ」と「凝縮ポートフォリオ」を明確に分けることだ。