◆ポートフォリオで、やりっぱなしの授業にしない
◆ポートフォリオに、授業のはじめに「今日の目標」を
◆ポートフォリオへの情報の選別は、その時には無理!
◆ポートフォリオへ授業の最後に「今日の自分」を
◆最重要「何の目的で、何をやり遂げようとしているのか?」
◆ポートフォリオ活用/テーマ・計画
◆すべてをとにかくポートフォリオへ
◆ポートフォリオを活かしてる子ども達
◆子ども達と同じ進行でポートフォリオをおとなももつ
◆「全体の流れ」と「いまは、どこか」という意識を...
◆「拡大くん」が便利!でも「縮小くん」も欲しい!
◆デジタルカメラ記録
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■活きている!ポートフォリオ■
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◆ポートフォリオで、やりっぱなしの授業にしない
確かに自分でやってみても、そうそう絵に描いたような進行どお
りには進みません。もちろん多くの学校の「総合的な学習」の試み
同様、まずなんといっても「時間の確保」「予定した、時間通りの
進行」これがなかなか難しいと、自分自身が学校で授業をさせてい
ただき痛感しています。それでも毎回、やりっぱなしの授業、にな
らないように精一杯みんなで工夫しています。そこにポートフォリ
オが活きます。
◆ポートフォリオに、授業のはじめに「今日の目標」を
スキルを身に付ける学習であれ、情報リサーチの時間であれ、ゲ
ストティーチャーをお招きしてレクチャーをいただく時であれ、チ
ームで話し合い何かを決めていく時間であれ、とにかく!ほぼ必ず、
すべてをスタートするまえに、「今日の目標」を子ども自身が書い
て今日何をするのか、どこまでするのか!心に確認してから、スタ
ートするよう心がけています(余白をいかしなんにでも共通して使
えるワークシート。その一番うえにかく。)。
たとえば、「今日の目標:インタビューの仕方を身につける!」
という具合にです。そのことにより、自覚と意志と前向きな気持ち
を子どもはもちます。そしてその日の作業や成果を記入するのにそ
のワークシートはどんどん使われます。
◆ポートフォリオへの情報の選別は、その時には無理!
「学習の最後に、重要なことを選択してポートフォリオに入れる」
というような考え方もありますが、それが無理であることは実際に
授業をしてみてすぐに分かりました。こんなにポートフォリオ、ポ
ートフォリオと提唱している鈴木敏恵がですよ、そのことを忘れそ
うになるのです、目の前の「しなきゃいけない今日の活動」に目が
いくのです。まして佳境にはいり、山場の活動がはじまり、子ども
達も、のってきて活動に熱心になればなるほど、毎回の学習の時に
は「ポートフォリオ」のことなど実際ぶっとんじゃいます、そうで
すそうなりがちです。ですからもちろんその学習の最後に「ポート
フォリオに入れるものの情報の取捨選択」はとっても出来ません、
それをしている「時間」も、子ども達がそれをする「頭の切り替え」
もできません。できるのはとにかく、その日の成果や資料をクリア
ファイルの透明なページにとことこ入れておくのが精一杯です。ま
たそれでいいとおもいます。授業の終わりのほうにはほら忘れずに
「入れる前にそれに日付を書いておくんだよー!」と子ども達に叫
んでいる鈴木がいます。またチームで仕上げ、毎回どんどん書いて
いく模造紙にも「忘れず、端っこに日付を書いておきましょう、」
とも言います。
◆ポートフォリオへ授業の最後に「今日の自分」を
授業の最後には、そのワークシートの一番したには、今日の成果
やゲットしたこと、次にすることなどを記入します。これは自己評
価的にあとで生きるようになっています。それは、またやりっぱな
しにならない秘けつです。またどんなにいそがしくても事態に翻弄
されない自分を保ちながら進行するためにも大事なことです。それ
を書いたら、ポートフォリオにいれます。
◆最重要「何の目的で、何をやり遂げようとしているのか?」
きょう自分は何をしたのか?「何の目的で、何をやり遂げようと
しているのか?」いつもいつも、いつもこれを忘れないでほしいと
おもいます。それは子ども達はもちろん、私たち教師サイドにこそ
大事だな!って強く感じています。
「大切なことを、見失った学習」は一時もしてはなりません。
そのためには毎回毎回テーマやねらいを私自身なんどもなんども
見て、胸に置きます。
また外部の協力者、例えば「テレビ局へ見学へ行くとき」の前打
ち合わせの際も、相手の方にきちんと、この狙いやおおきいテーマ
をしっておいていただくこともすごく大事です。その説明をすると
きも、自分のポートフォリオが役立ちます。
◆ポートフォリオ活用/テーマ・計画
ポートフォリオの一ページ目には、自分の意志できめた「テーマ」
と「その理由」が入っています、いつでも子ども達はそれを毎回、
毎回、羅針盤のように見ます。その次は「計画表」、それは大きい
全体の計画表と身近な時間の計画表(作業中)を入れます。
◆すべてをとにかくポートフォリオへ
日々さまざまな資料やプリントやパンフレットやワークシートが
手にはいったり生みだしたりします、その目的と活用法は、最初に
伝えただけですが、子ども達は迷わず、指示されなくとも、とにか
く自分のポートフォリオへどんどん入れていっています。ポートフ
ォリオを指さして「これどう?」って私がこどもにたずねたら、ひ
とこと、「これ大切、」「なきゃだめ、」「だってどっか(中身が)
いっちゃうもん、」ってみんながいってくれました。
◆ポートフォリオを活かしてる子ども達
「〜〜はどうだった?」「〜〜はなんだったけ?」と子ども達は
自分のポートフォリオの前のページをごく自然にめくりかえして見
ています。これまで調べたことをまとめよう、とかちょっと人に伝
えようというときに、ポートフォリオを自然にパラパラとめくり活
かしています。
◆子ども達と同じ進行でポートフォリオをおとなももつ
子どもとほぼまったく同じ(中身の進行が入っている)ポートフ
ォリオを川崎先生をはじめ先生方はもっておいでです、もちろん、
鈴木敏恵ももっています。これがモノを言います、すごく役立ちま
す。今後のすすめかた、フィードバックするとき、全体流れを掴み
たいとき、全体の時間を数える時、お世話になった外部ゲストティ
ーチャーへの連絡表、電話したその時の会話メモ、などなど(この
ことはあっとすくーるという雑誌の次の号に詳しく紹介されます。)
◆「全体の流れ」と「いまは、どこか」という意識を...
<テーマ(夢)>
↓
<計 画>
↓
<情 報>
↓
<製 作>
↓
<プレゼン>
この「全体の流れ」を書いた書いた紙が大きな計画として彼らの
ポートフォリオの2ページ目に入っていますが、それだけでなく、
この「全体の流れ」をおおきな模造紙に拡大したものを2回に一回
くらいは103人と教師やおとなたちみんなで、仰ぎ見て「全体の俯
瞰」といまどこか、の「立ち位置」を確認します。
◆「拡大くん」が便利!でも「縮小くん」も欲しい!
この「全体の流れ」をおおな模造紙に拡大するときなど、A4をA0
サイズに簡単に拡大できる"拡大くん"が学校にあり便利しています。
でもできれば、チームのみんなが知恵を寄せて書いたおおきな模造
紙を縮小できる"縮小くん"が欲しい!そうすれば、それもポートフ
ォリオへいれられれるのに。
◆デジタルカメラ記録
先生のうちのおひとりは、とにかく全体を見て、どんどんデジタ
ル写真をとってくださっています。これがまたいろいろな意味と価
値をもちます。もちろんポートフォリオにも。子ども達が書いた模
造紙や板書などはとにかく「文字がよめる」ような写真でシャッタ
ーを押します。60カット以上は毎回写真がデジタルで記録されてい
ます(ちなみに鈴木敏恵が帰るときにはそくプリントアウトしてく
ださいます)感謝、感謝です。記録係りの子どもも考えられますが、
今回は特にこの全体をおおきくまた細々と記録する写真が有効です。
毎回の授業の変化はこの一枚一枚の写真でも追うことができます。